【MTG】モダン禁止カードを語りたい

マジック;ザ・ギャザリングのフォーマット、モダンにおける禁止カードリストと、それに関する当時の状況や禁止理由などについて語りたいと思います。
この記事は、禁止カードが改定されるたびに更新されます(モダン禁止改定最新更新:2025年4月1日、次回更新6月30日)

突出しすぎたデッキを”消滅”させる

デッキ名ともなったようなカードで、かたよったメタゲームを健全化させる目的で禁止されたカードです。

《出産の殻》《緑の太陽の頂点》
緑のクリーチャーデッキではほぼ必須のカードとして、のちのクリーチャーデザインに影響を及ぼしかねないとして禁止カードに。
下位互換ともいえない《召喚の調べ》が緑絡みのデッキにバリバリ現役で使われていることを考えても、低コストで簡単に使えるサーチカードの禁止は妥当でしょう。

《雲上の座》
デッキ名は、《雲上の座》と、土地のコピーを作れる《ヴェズーヴァ》、神座タイプを持ち、コントロールしている神座の数だけライフを回復できる《微光地》が4枚ずつ計12枚入っているので『12ポスト』と呼ばれています。今では土地から大量のマナを出すデッキとしては『ウルザトロン』がありますがこれはその比ではなく、《雲上の座》もしくは《ヴェズーヴァ》が横並びすると2ターン目に4マナ、3ターン目に9マナ、4ターン目に16マナを生み出します。よって4ターン目には《引き裂かれし永劫、エムラクール》を唱えられます。
「神座」タイプとして数えられる《微光地》もあるので、マナ加速に貢献しつつアグロ耐性も持ち合わせています。

《超起源》
デッキ名『ハイパージェネシス』(超期限の英語名)。通常3ターン目、または《猿人の指導霊》から2ターン目に《引き裂かれし永劫、エムラクール》を「唱える」オールインコンボデッキです。
続唱系の中でも対処しづらいとしてモダン制定当初より禁止カードです。

《欠片の双子》
勝率はそこまで突出して高くはなかったものの、あまりに使用者が増えすぎて環境を席巻していたのと、インスタントタイミングで除去を構えることを強要されていたことを問題視されて禁止に。

《暗黒の深部》
今では廃止されたフォーマット、エクステンデッドでは『DDソプター』として、追加の勝ち手段のソプターコンボ(《弱者の剣》《飛行機会の鋳造所》のコンボ)とともにデッキに併用されて使われていました。いまだにレガシーで現役の即死コンボとして使われているので、モダン禁止も止むなしです。

《ティボルトの計略》
踏み倒しコンボの常連《引き裂かれし永劫、エムラクール》を《超起源》よろしく2ターン目か3ターン目に唱えることに全力をかたむけたデッキです。
採用されている呪文は《エムラクール》4枚に《ティボルトの計略》1枚《暴力的な突発》4枚で、あとは土地51枚という超オールインデッキです。

《甦る死滅都市、ホガーク》
下記『ドレッジ』を弱体化させるという名目ですが、明確に『ホガークヴァイン』というデッキが消滅しました。
当時の環境だと、後手2ターン目《安らかなる眠り》すら間に合わず、フル展開されていました。《大祖始の遺産》《虚空の力線》がメインから4投入されるほどいびつな環境でした。

デッキのパワーレベル抑止(弱体化はしたものの、現在もデッキは健在※勝てるとはいってない)

《古えの居住地》《教議会の座席》《囁きの大霊堂》《大焼炉》《伝承の樹》
アンタップインで色マナを出すアーティファクト・ランド群。
《ダークスティールの城塞》は無色しか出せませんし、2色アーティファクトランドはタップインということで危険視されず許されています。

《猛火の群れ》
『感染』デッキの即死コンボパーツです。
「1ターン目《ぎらつかせのエルフ》2ターン目《猛火の群れ》、《大祖始》コストで。コンバット入ります。そちら毒10点なので勝ちです。」
安定2ターンキルを頻発させていたコンボパーツでした。

《信仰無き物あさり》《黄泉からの橋》《ゴルガリの墓トロール》《戦慄の復活》
『ドレッジ』が隆盛すると、あまりにもメインボードに墓地対策を肯定しすぎるため、多めに禁止が出ています。
《ゴルガリの墓トロール》などはモダン制定当初より禁止だったにも関わらず、どういうわけかモダン環境調整班の気が狂って解禁されました。
その後、《ホガーク》などの台頭によって禁止カードに再収監されたという悲しき存在です。

《炎の儀式》《煮えたぎる歌》
『ストーム』
モダンホライゾン3でメタゲーム上位に躍進したストームデッキで使われていたマナ加速カードです。
今でも十分すぎるほどマナ加速はありますが、今はこちらが禁止されています。

《ウギンの目》
当時発売された戦乱のゼンディカーにて軽量エルドラージクリーチャーが多数収録され、『エルドラージトロン』の隆盛に貢献しました。
直後に開催されたプロツアーでは『エルドラージトロン』が大量に上位入賞し、冬の時期だったこともあり「エルドラージの冬」と呼ばれています。

《垣間見る自然》
『エルフ』のリソースカード。アドバンテージを稼ぎにくい代わりに爆発的な展開力を備えるデッキの、大量ドローソースは許されるわけがありませんでした。
今ではライブラリートップから数枚めくれたクリーチャーを手札に加える類似カードが何種類かあります。

《花盛りの夏》
『アミュレットタイタン』の黄金期を築いたカード。精力の護符が2枚並べば2ターン目《原始のタイタン》が速攻でアタックすることもザラです。
今ですらこのデッキに対応できるデッキは限られるので、このカードが禁止になったことは必然といえるでしょう。

《暴力的な突発》
『リビングエンド』『カスケードクラッシュ』という当時のトップメタであった続唱系コンボ2大巨頭のキーカードです。
相手のターンにマナコストなしで唱えられる《否定の力》の能力を逆手にとって、続唱をごり押すのに使えました。
《否定の力》は本来、ソーサリータイミングのコンボを止めるために開発されたので、コンボを通すための悪用は許されなかったようです。
ただ《否定の力》がなくとも、相手ターンに《暴力的な突発》→自分のターンに《断片無き工作員》はなかなか対応しづらく、どちらかが通ってしまいます。

《死の国からの脱出》
『研磨基地コンボ』の主要パーツ。《オパールのモックス》解禁で、《研磨基地》の誘発が安定しました。爆速でライブラリーを削り切り、《タッサの神託者》で終わります。

シンプルにオーバーパワーなカード

《アーカムの天測儀》
《予言のプリズム》などを源流とするマナアーティファクト。
《予言のプリズム》は2マナですが、これはなんと1マナ。唱えるには氷雪マナが必要なものの、好きな色マナを出すためにはどのマナでもよいので、簡単に多色化できる上に《血染めの月》などもほぼ無効化してしまいます。
同じセットに《氷牙のコアトル》がおり、《虹色の眺望》で基本氷雪土地が持ってこれるので簡単に接死が付けられます。
《王冠泥棒、オーコ》で3/3クロックにする動きも強すぎました。
場に出て1ドローの能力が《空を放浪するもの、ヨーリオン》ともシナジーしています。

《死儀礼のシャーマン》
「漁る渋面の極楽鳥」の異名を持つ、1マナでありながら強力なクリーチャーの能力をいくつも併せ持ったシステムクリーチャー。パワー1あるので一応クロックにもなり、タフネスが2あるので1/1クリーチャーをブロックするのにも重宝します。『ジャンド』を強くしすぎたカード。先に《血編み髪のエルフ》がとばっちり禁止でお茶を濁されますが、その後結局禁止に。《血編み髪のエルフ》はのちに解禁されています。

《時を越えた探索》
探査により2マナまでコストが下がり、ライブラリートップを7枚も見れるので、実質2マナ7枚ドローのようなカード。
「手札に加える」ので「カードを引く」効果は反応しません。
MTGには「カードを引く」効果に対して妨害する効果は多いですが、「手札に加える」ことを直接とがめる効果はないのでそこら辺を意識してみるといいかもしれません。

《宝船の巡航》
《時を越えた探索》とともにあらわれた軽量アドバンテージカード。
ソーサリーであり自分だけという制約はあるものの《Ansestral Recall》と同じ挙動をします。
フェッチランドや低コストの呪文が多いモダンでは、実際このカードを使ってみると(7)という探査コストがいかに安いかを実感します。
バーンデッキが息切れ防止にこのカードをタッチするためだけに青を足していたこともあるくらいです。

《悲嘆》
環境を席巻しすぎてレガシーでも同日禁止された不快系パワーカード。
初手7枚から2枚のベストカードを捨てさせられるのも辛いのに、マリガンしたなら言わずもがなといったところです。
しかもただの手札破壊に終わらず、3/2もしくは4/3の威迫クリーチャーというクロックが残るという理不尽ぶり。

《死者の原野》
土地加速と非常に相性が良く、『アミュレットタイタン』など、ひたすら土地を並べるデッキで無類の強さを誇ります。
7種類以上の土地コントロールという条件を満たせば、土地を置くだけでフィニッシャーとブロッカーを量産できます。

《激情》
ビートダウンが衰退していた要因です。
想起クリーチャーの能力を2度誘発させつつ戦場に残す《まだ死んでいない》などの呪文と相性の良いクリーチャーです。
同時期に《豆の木をのぼれ》も禁止されましたが、当時、《悲嘆》はおとがめなしで《激情》禁止だけでは『ラクドススキャム』がそれほど弱体化しなかったので、『レンアンドオムナス』の弱体化を狙ったのではないかと個人的に考えています。

《ギタクシア派の調査》
ある意味コンボパーツのひとつといえる、マナを使わず、手札を減らさず相手の手札を見られる便利なカードです。
相手の妨害手段を把握できれば、勝てるタイミングでコンボを始動させることができます。
さすがにコンボ環境を助長しすぎるということで禁止カードに。

《夢の巣のルールス》
《精神的つまづき》
1マナ呪文は序盤のムーブとして必要でほとんどのデッキにたくさん入っており、それを0マナ(2点ライフを支払う)で使えるのは破格です。
《精神的つまづき》を《精神的つまづき》で打ち消す場面が多く見受けられ、2ターン目にもフラッシュバックで使える《瞬唱の魔道士》とのシナジーも噛み合いすぎたので禁止もやむなしです。
どの色でも使えるという触れ込みもむなしく、基本的に青いデッキで一番強く使え、青いデッキでしか見なかったことは皮肉でしょう。

《マイコシンスの格子》
《大いなる創造者、カーン》と組み合わせることで、相手のデッキを機能不全にするカード。
《カーン》の能力でサーチでき、《格子》がすべてのパーマネントをアーティファクトにして《カーン》の常在型能力で起動を封じるので、土地の起動すらできなくなり、実質《カーン》の1枚コンボでゲームが終わります。
ついでに手札のカードも無色になるので、《活性の力》などのピッチスペルも使えなくなりどうしようもありません。

《神秘の聖域》
《王冠泥棒、オーコ》
あらゆるフォーマットで禁止カードとなった伝説の大泥棒。
3マナで初期忠誠値4、+2能力を使えば除去手段はかなり限られ、戦場に残り続けます。
+1能力は相手のクリーチャーやアーティファクトを3/3鹿にしてほぼ無力化し、+2能力で得た宝物トークンを3/3鹿にして相打ちにしたりできます。
クロックとしても3/3はバカにできないサイズなので、+2能力で生成した宝物トークンや、役目の終わったアーティファクトをフィニッシャーにすることができます。
3マナにしては自己完結が過ぎました。

《むかしむかし》
後手であっても、初手にあれば相手の1ターン目にノーコストで唱えられるサーチカード。
緑デッキではほぼ必須レベルで使われたために禁止カードになりました。
通常キャストでも2マナという軽さも強いです。

《思案》
2011年あたり(プロツアーフィラデルフィア参照)に《思案》《定業》をフル投入したコンボデッキが環境を席巻したため、コンボデッキの安定的な勝率を下げるために禁止されました。
《定業》だけは解禁されたとおり、コントロールデッキなどでは適正だと公式見解も出ています。

《罰する火》
《燃え柳の木立ち》とのコンボで無限に回収を行えます。
永続的な2点火力はビートダウンを抑制しすぎるということで禁止カードとなりました。

《師範の占い独楽》
モダン制定当初より禁止カードで、低コストで毎ターンライブラリートップを操作し続けることができます。
もしこのカードが使えたら、《相殺》や奇跡カードはさすがにモダンでは強すぎるかもしれません。
レガシーの禁止理由である、毎ターン起動することによる試合時間がかかりすぎることも禁止の要因でしょう。

《頭蓋骨絞め》
唱えるコスト装備コストともに1マナと軽く、自分のタフネス1のクリーチャーを2ドローに変換したり、タフネス2以上のクリーチャーをチャンプアタックさせて、相手に攻撃を通すか2ドロー与えるかの2択を迫ることができます。

《梅澤の十手》
明確にビートダウンを抑制するカード。装備クリーチャーを除去しても、これ自身の上に蓄積カウンターが乗るため無駄になりません。

《豆の木をのぼれ》
2マナで唱えて戦場に出るだけで1ドローなので重ね引きもムダにならないどころかあればあるだけ手札が増えるカードです。
《激情》《孤独》など、マナを支払わず使えるカードで悪さをしていました。

《自然の怒りのタイタン、ウーロ》

コンボスピードの抑制

《猿人の指導霊》
赤マナしか生み出せないものの、打ち消されず、デメリットなくコンボスピードを1ターン早めることができる爆速コンボの常連カードです。

《金属モックス》
モダン制定当初からの禁止。レガシーでも現役であるとおり、モダンではオーバーパワーです。

《オパールのモックス》
長らく禁止されず親和などのキーカードとして君臨していましたが、《最高工匠卿、ウルザ》の登場で《王冠泥棒、オーコ》などとの組み合わせが相性よすぎて禁止。
そうでなくてもアーティファクトデッキにはほぼ必ず4枚必須のカードでした。

大会時間を引き伸ばしすぎる

《有翼の叡智、ナドゥ》
やはり来ました、モダンフォーマット向けに収録されながら(モダンホライゾン3)モダンで禁止カード。
プレイヤーも不快だし、店舗もトーナメント主催者も不快になるという公式見解が出された、誰も幸せにならないカードです。
このカードは先に禁止された遅延カードよりも、勝率が伴って高かったのも当然の禁止ですね。

《第二の日の出》
《クラーク族の鉄工所》
相手にほとんど優先権を渡さず、一生自分のターンでがちゃがちゃやるソリティアコンボデッキ。
めちゃめちゃに時間をかける割に、見切りでコンボスタートしないといけない場面も多く、相手を待たせた結果「コンボつながりませんでした…負けです」もあり得たというとんでもないデッキです。
対人戦でそんなものが許されるわけもなく、まず《第二の日の出》、のちに、同じような挙動をする《クラーク族の鉄工所》も禁止になりました。

《空を放浪するもの、ヨーリオン》
ライブラリー80枚デッキはテーブルトップ(紙)のゲームにおいて、よく使われるフェッチランドなどでシャッフルに時間を取られ、試合が長引いてしまうという理由から。
勝率も低くはなかったことから、『レンアンドオムナス』のパワーレベル抑制のための禁止もあるのではと個人的には思います。

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